施設入所前に利用者、家族目線で高齢者施設を選ぶポイントはここです

福祉、介護

沢山ある高齢者施設どこがいい

ズバリ最初に答えから話します

どこも大して変わりません。いやそんなことないんじゃないの?と言う疑問に思う方もいるでしょう。例えば、特別養護老人ホームに並列されているショートステイを利用するのか小規模多機能を利用するのかアットホームな雰囲気の小規模デイを利用するのか、施設の形態が変わればもちろんシステムは変わってきます。ですが基本的な所は大きく変わりません。

なぜどの施設も大きな違いがないのか

・介護施設職員も人間だからです。こちらを参照して頂ければなんとなく理解はできると思います→高齢者施設の真実,理想と現実

私の考えでは、職場には基本3種類の人間しかいません。真面目で誠実な人、不真面目な人、どうでもいい人です。どのタイプが一番少ないと思いますか?真面目で誠実な人タイプが一番少ないのです。多くの利用者は高齢者施設に対して入所前は間違ったイメージを持っています。人間関係と一緒です。介護士は天使で優しいと思われています。看護師にもそのような印象を持たれていることでしょう。確かにやさしい方が多いのは事実ですが仕事となるとどうでしょうか?長時間働いているとストレスがたまり職場内でも演じきれなくなってきます。高齢者施設に入所してから、イメージと大きく違い落胆してしまいます。

・ではなぜこのようなことをになってしますのでしょうか。ビジネスにしているから外面がよくなってしまいます。パンフレットには楽しそうに写っている写真が添付されていたり、表向きの飾った言葉が並べられています。介護の基本理念でも素晴らしい事を言っています。ですが現実は人手不足で時間が確保できない事が原因です。

施設選びの重要なポイント

・お金はありますか?ありませんか?

高齢者施設でもポイントはズバリこれです。高齢者になってもお金で暮らしの質が大きく変わってしまいます。嫌なことを言うようですがこれが真実です。お金がなければ高齢者になっても多くの我慢があります。

・個人的な考えですが、お金持ちで多くの快楽をしっている方々が自由のきかない状況で幸せを感じることができるのかは別問題ですが。

お金以外の見るポイントを例文を交えて説明する

・まずは施設に大きな期待を持たない事が大事です。施設、従業員に対する期待値レベルを下げることです。要介護、要支援を受けている利用者は当たり前だが身体にも精神にも何かしらの障害をもっています。その中でも自分のことは自分でするタイプ、何でもしてもらおうとするタイプの利用者がいます。介護の基本理念は自立支援にあります。もちろん利用者本位という言葉もありますがなんでも自分が思っているようにならないことを理解して下さい。利用者、介護士の割合が1対1ならば手厚い介護を受けることができます。ですが施設では一つのフロアーに多くの利用者が共同で生活しています。介護士はその時の状況に応じて常に優先順位を考えて行動しています。例えば、片麻痺で100キロほど体重のある利用者が自室で寝ているとします。介護士がトイレ内で転倒リスクの高い重度の認知症のある高齢者の排泄介助しているとします。大柄の利用者がトイレに行きたく従業員を呼んだ場合、すぐに対応はしてもらえません。大柄の女性のトイレより、トイレ介助中の高齢者の転倒防止が優先されます。手の空いている他の従業員に声をかけヘルプを求めることもできますが、その従業員が対応しているフロアーにも多くの利用者が生活しています。自分でできることを増やし自己防衛する必要があります。

・自分のお気に入りの従業員がいることや仲のいい利用者がいることで高齢者施設での暮らしを大きく変化させます。ですがこの点については短期間ではわからないため注意が必要になります。入所したいと思っている施設があるのなら、まずは短期間のおためし利用をする事が大事なポイントです。

・食事内容をしっかり確認する。施設によって食事内容には大きな違いがあります。過去に建物が古く見た目もボロボロの施設で働いていました。そこは食事以外はいいところはなかったのですが食事内容だけは違う施設にないような贅沢な者が提供されていました。その反対で、建物はすごく綺麗でも食事がものすごく少ないところ、美味しくないところもあります。見学時に食事内容をしっかり確認して下さい。

・たばこの匂いを気にする。最近少しずつ話題になってきているがまだまだ解決していません。日中は世間の目や上司の目もあるため、従業員はたばこを喫煙所で吸うようにしています。ですが、夜勤中はどうでしょうか?施設内でたばこを吸う、空き部屋から窓を開けて吸う、ベランダで吸う、喫煙所に頻回にいく職員もいます。一つの指標になります。

・他の利用者が使用している車椅子の汚れに注目する。車椅子の付着している汚れが乾燥しきっているか気にして下さい。多くの施設は介護職員一人一人に担当利用者を持たせています。横着な職員は車椅子の掃除をしない傾向にあります。もちろんそのような車椅子のタイヤは空気圧も抜けています。これらは夜勤の時間に対応できるはずです。

・アルコール消毒液がすぐに使える状態で常備されているのか見る。介護施設では一つの介助が終われば一回手洗いをするよう推奨されている。ですが、介護施設では急な出来事が起こることは日常茶飯事で毎回手洗いをしていられない事がほとんどである。もちろん手荒れ等の理由でアルコール消毒や手洗いを頻回に実施できない状況もあるが、しっかりしている職員はアルコール消毒や手洗いを頻回に実施する傾向が強く、常に常備していたり、施設のフロアーや利用者の自室に備え付けられています。感染経路を遮断する必要性があるからです。

実はあまり役に立たない事

・勘違いされがちだが実は全然高齢者施設を選ぶための指標にならない事があります。一般的にビジネスでは職員の見た目、清潔感、言葉使いを重視される傾向にあります。これらは介護現場では特に役に立たない指標であることを認識して下さい。高齢者施設で働いている職員は高給取りではありません。低賃金で子供を養っている夫婦が働いていることが多く自分の見た目に気を遣っている余裕がないのです。実はこのような職員の方が優しく人間味のある方が多い印象です。