介護職の現場の中でも、特に「生活の場」としての色彩が強く、かつ重度のケアが求められるのが特別養護老人ホーム(特養)です ここで働くことは、単なる労働作業ではなく、一人の人間の人生のエンディングを支えるという崇高な役割を担うことを意味します と、いい事を言いたいのですが実際働くと崇高の役割などと言っていられないシステムが待ち構えています ここでは所々本音を交えてお話ししていきたいと思います

1. 特別養護老人ホームとはどのような施設か

まずは、あなたが働く場所の本質を理解しよう
終の棲家としての役割
特養は、原則として「要介護3以上」の高齢者が入所する施設です。身体的、あるいは精神的な障害(認知症など)により、自宅での生活が困難になった方々が、最期まで安心して暮らすための「家」です 病院(治療の場)や老健(リハビリ・在宅復帰の場)とは異なり「生活の継続」が最大の目的となります 家では自分らしく暮らしたいのは当たり前の事です ですが、想像して下さい 個々に入所する方は自分1人で家で日常生活のできない方 身内では介助ができなく施設入所を選択した方が入所します 日中は従業員1:利用者10 夜間は従業員1:利用者20になります これがすべてを物語ります
多職種連携のチームプレー
特養には介護スタッフだけでなく、看護師、生活相談員、ケアマネジャー、管理栄養士、など、多くの専門職が在籍しています 介護職はその中で最も長い時間、入所者に寄り添う「チームの要」です ですが実際のパワーバランスでは介護スタッフは難しい立ち位置になるでしょう
ターミナルケア(看取り)の増加
近年、特養では「看取り」を行うケースが非常に増えています。住み慣れた場所で、苦痛を最小限に抑えながら穏やかに旅立つ その瞬間に立ち会うことも、特養スタッフの重要な任務の一つとなっています ターミナルケアではターミナルケア加算というものがあります その加算がターミナルケアを担当した介護スタッフにしっかり分配されているのかに注意しましょう
2. 従業員としての「3つの心構え」
特養で長く、そして誇りを持って働くために、心に留めておいてほしい姿勢があります。
① 「利用者本位」の視点を忘れない
業務に追われると、どうしても「いかに効率よくおむつを替えるか」「いかに早く食事を終わらせるか」という作業効率に意識が向きがちです しかし、そこは彼らの「自宅」です
- 「自分がここで暮らすなら、どう接してほしいか?」
- 「この方の人生において、今のこの時間はどういう意味を持つか?」 この視点を持ち続けることが、機械的な作業を「ケア」へと昇華させます
重要な話をします 「利用者本位」はケアマネージャーとしても重要な視点になってきます ですが現実はどうでしょうか サービス残業でどれだけ利用者に時間をかけることが出来るのかが重要な視点です 特別養護老人ホームで働くなら施設の色が重要な視点となります
② 観察力は最大の武器
特養の入所者の多くは、自分の不調を言葉で伝えることが困難です。
- 「いつもより少しだけ食欲がない」
- 「呼吸の音が昨日と違う」
- 「目が合わない」 こうした微細な変化に気づけるのは、毎日そばに寄り添う介護職だけですあなたの気づきが、病気の早期発見や事故防止に直結します 忘れてはいけないことは介護スタッフと言う事で医療職ではない 医療に関する事は常に看護師を頼ることが大事な視点です
③ 尊厳を守るというプロ意識
排泄の介助や入浴の介助は、非常にプライベートな領域に踏み込む行為です 慣れによって羞恥心への配慮を欠くことは、プロとして最も避けなければなりません 「人として敬意を払う」という当たり前のことを、どんなに忙しい時でも貫くのが真のプロフェッショナルです 長く働いている先輩は慣れていることが多いためなにか気になることがあっても上手に交わし職場では敵を作らないようにしましょう
3. 「辛い」と感じたときの処方箋

介護の仕事は肉体的にも精神的にもハードです 特に特養は夜勤もあり、重度の認知症の方とのコミュニケーションに疲弊することもあるでしょう 辛くなったときは、以下のことを思い出してください
感情を「切り離す」技術を身につける
認知症の方から暴言を吐かれたり、拒否されたり、殴られたり、女性ならセクハラされることもあります それはあなた個人への攻撃ではなく、「病気が言わせているもの」です セクハラはわかりませんが それらを真正面から受け止めて傷つく必要はありません「今日はそういう波の日なんだな」と一歩引いて観察する心の余裕を、意識的に作りましょう 腹が立つことも多いですが1度離れましょう 時間をおくと状況が変わります
一人で抱え込まない
特養の仕事は「チーム」で行うものです。
- 「あの方のケア、どうしても上手くいかない」
- 「腰が痛くて限界だ」
- 「精神的に参っている」 これらを抱え込むと、バーンアウト(燃え尽き)に繋がります 同僚や上司に相談することは、甘えではなく「リスク管理」です 上司とかに相談しそのことを施設がそのことについて解決しない場合は施設の責任となる事を理解しましょう 施設にはそれらを改善する義務があるのです 後にケアマネージャーで学ぶでしょう
「完璧」を目指さない
介護に正解はありません 100点満点のケアを目指して疲弊するより 80点でいいから笑顔で接する時間を増やす その方が、利用者にとっても心地よい空間になります 施設、上司はいいことばかり言います むしろ言わなくてはいけない立場です ですが上司は同じ経験をしてきています 貴方の気持ちを理解しています 無理をしないようにして下さい
4. 現場の「おかしなところ」への向き合い方

現場に入ると、「なぜこんな非効率なことをしているのか?」「このルールは利用者さんのためになっていないのでは?」と感じる場面に必ず遭遇します。
- 今のルールを疑う目を持つ: 昔からの慣習で続いているだけの「おかしなルール」は、あなたの新鮮な視点だからこそ気づけるものです
- 変えるためのアプローチ: すぐに「ここがおかしい!」と批判するのではなく、まずは現場の信頼を得た上で、「こうすればもっと良くなるのではないか」という改善案として提案してみましょう ですが施設には色というものがあります 家事と家庭を両立している主婦・主夫が大半です 貴方には貴方の接し方あるという事を心の中に持っておきましょう いつかこのことで悩むでしょう
結びに
特養での仕事は、綺麗事だけではありません。うんこ臭く、汗をかき、時には涙を流すこともあるでしょう。しかし、あなたが差し出したその手が、誰かの最期の安心を支えている事実は揺るぎません。
一人の人間として成長させてくれる現場で、あなたらしいケアを見つけていってください そして何より介護施設は一つではありません 給料 人間関係 サービス残業 様々な悩みがあるでしょうが介護職では50代でも正社員の門扉を開いている所は沢山あります
辛くなった場合はメンタルヘルスケア 転職ではハローワークが一番の味方になってくれます



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